Netflixオリジナル作品、ヘルウィーク(原題:Burning Sands)を鑑賞しました。
以下ネタバレ有りのあらすじと感想。
あらすじ
大学生のズリッチは社交クラブに入会するための厳しい試験を受けてた。ズリックはついに試験最後の週、ヘルウィークに仲間たちとともに突入する。
入会のために先輩からの厳しく、理不尽なシゴキに耐えるズリックたち。入会後には素晴らしい大学生活、人生の成功者であるOBたちへのコネクション、人種差別立ち向かうためのコミュニティを得られると信じて耐え続けるが、ズリックは次第にその理不尽さに疑問を覚えるようになる。
シゴキに耐えきれずに学長に現在行われている異常な入会試験について話し、改善するように提案するが、クラブOBである学長は聞く耳を持たない。時代が変わってシゴキが見えないところで過激化していることを伝えるが学長は「入会はそんなに楽じゃない」の一言で済ませてしまう。
肋骨を骨折し、彼女と別れ、辛いシゴキに耐えてズリックたちはヘルウィーク最終日のヘルナイトを迎える。
最後の試練に向かう前にズリックは仲間たちに「入会してからも他の新入生たちとも敬意を払い合おう」と言う。
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ヘルナイトが始まる。ズリックたちは森の中の小屋に案内される。そこには多くのクラブ会員たちがいた。殴られ、蹴られ、長時間に及ぶきついシゴキを受けるズリックたち。次第に暴行は激化していく。
そんな中、仲間の1人であるフランクが泡を吹きながら倒れてしまう。
先輩の1人が顔と車のナンバーを隠して救急病院の前にフランクを置いてこいと指示する。ズリックたちはフランクを病院へ運ぶ。指示は無視して病院でフランクの処置を待つ。しかしフランクは死亡してしまう。
ズリックは泣きながら父親に電話する。
感想
最初に見たときはなんだかよくわからない映画でした。クラブ入会がきつくて、友達が死んで、父親に電話? うーん、よくわからない。でもなんとなくどこかにメッセージ性もあるような感じもします。
大人を正すより子を強く育てるほうが容易
このフレデリック・ダグラスという奴隷解放運動家の言葉「 大人を正すより子を強く育てるほうが容易」がかなり重要な意味を持つ言葉なのかもしれないと思いました。
無理矢理ストーリーに当てはめるとすれば、"大人"は学長や、先輩やその他のOBで"子供"はこれから入会してくる学生たちといえます。
ズリックは1度学長に助けを求めましたが断られています。おそらくそこで"大人を正す"ことは不可能だと悟り、"子を強く育てる"ことに決めたのだと思われます。
ヘルナイト前にフレデリック・ダグラスに関する持論を書き上げて、仲間たちに「新入生とも敬意を払い合おう」と語ったのは、ダグラスの言葉を実行に移したと言えます。
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父親への電話
父親へ電話して映画が終わるんですが、どうしてもここの意味がわかりません。
OBに電話したときと、入会試験途中脱落の父親との対比なんでしょうか? それにしてはわかりにくいし、他になにか意味がありそうな気がしますが、まったくわかりません。
ラストシーンのフランクが死亡したあと、クラブがどうなるのかとか、学長の対応とかその辺も見てみたかったなぁと思いました。
社交クラブ
社交クラブという翻訳だとなんだかオシャレに聞こえますが英語だとフラタニティというらしいです。実際に入会するにはこの映画のような厳しいシゴキが有るとか無いとか…… 活動内容や入会方法を明かしていないクラブが多いらしく結構怖い組織です。まぁ日本のガチ運動部なんかもそんな風潮があるので何とも言えないところです。
そういえばソーシャルネットワークという映画にも社交クラブに入る描写があったなぁと思いました。
まとめ
もう少しわかりやすい説明があるともっと評価されるんじゃないかなぁと感じました。伏線のような、そうでないような、微妙なものが多くてハッキリ言ってくれ! って感じでした。
個人的にはやっぱり、主人公がその後どうなったのかを描写してほしかったです。誰かがシゴキで死ぬってところまでは大体みんな予想できると思うのでその先の展開が見たかった……
もう少し頑張ってほしい映画でした。
ではまた。

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