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【映画レビュー】アメリカで最も嫌われた女性 ネタバレ・感想【Netflix】

America's Most Hated Woman: The Life And Gruesome Death of Madalyn Murray O'hair

America's Most Hated Woman: The Life And Gruesome Death of Madalyn Murray O'hair

 

 Netflixオリジナル作品、アメリカで最も嫌われた女性(原題:The Most Hated Woman in America)を鑑賞しました。

 アメリカの公立学校で生徒たちに聖書の朗読をさせるのは違憲であるとして最高裁で勝訴した女性の実話をもとにした伝記的映画。

 

 

 以下ネタバレ有りの感想。

あらすじ

 1995年8月テキサス州、無神論者で無神論を啓発するNPO団体"American Athists"の代表であるマデリン・マリー・オヘアは息子のガース、孫娘のロビンともども誘拐されてしまう。誘拐をしたのは団体の元部下であるデビッドとその仲間たちだった。

 デビッドたちはマデリンに脱税のために隠している金100万ドルを渡すように要求する。しかしマデリンが金をニュージーランドの口座に隠していたため、出金するのに時間がかかってしまい、デビッドたちはマデリンたち3人を長期間拘束しなければいけなくなってしまう。


 マデリンの家に彼女を迎えに来た部下のロイが異変に気付き、警察に通報する。警察は失踪したのが著名な活動家でアメリカで最も嫌われている女性、マデリン・マリー・オヘアであることを知るとただの宣伝活動の一環なのではないかと疑う。ロイはまともに捜査をしない警察を動かすためにマデリンの長男ビリーに捜索願いを出すように連絡するが、母親と確執のあるビリーはこれを拒否する。
 ロイは新聞社のファーガソン記者に事件の記事を書いてもらうように依頼する。

 1955年メリーランド州、父親のいない2人目の子供を身ごもったマデリンは両親と息子のビリーとともに暮らしていた。良い条件の仕事を求めるあまり職がなかなかみつからないマデリン。
 ある日ビリーに無神論を説くが「ママは文句を言うだけで行動が伴わない」と言われる。そこでマデリンはビリーと共に、当時黒人たちが行っていた"白人専用レストラン"への反対活動に参加する。

 1960年、マデリンはビリーを学校に送った際に生徒たちが聖書の朗読をしているのを耳にする。マデリンは教師に対し、無神論者であるビリーの聖書朗読の免除を要求するが、教師は理事会に義務づけられているのでそれはできないと言う。

 1961年、マデリンは公立校で聖書を朗読させるのは、言論と宗教の自由を認める憲法に違反しているとして、訴えることにする。

 1963年、最高裁でマデリンの訴えが認められ、公立校での聖書朗読が禁止される。しかし多くの人がこの判決に抗議をする結果となった。

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 この結果を経て、マデリンはその後、無神論を啓発するNPOを設立する。マデリンは寄付やテレビ、ラジオを含む遊説によって多くのお金を集めることとなる。団体が大きくなっていく中でビリーは結婚し子供のロビンも生まれるが、家族を活動に巻き込みたくないという思いで団体から離脱することを申し出るがマデリンは引き止める。その後ビリーは離婚し熱心なキリスト教信者となって団体から離脱する。ロビンはマデリンに引き取られる。

 ある日デビッドがマデリンの下に面接にやってくる。デビッドには前科があったが、ビリーが抜けた穴を埋めるために経理として採用する。
 仕事で信頼を得たデビッドはマデリンから裏金の管理も任されるようになる。

 しかしその後、マデリンはデビッドの悪態を見て彼をクビにする。

 1998年、犯人はデビッドであるという情報がファーガソン記者のもとに寄せられる。この情報を公開したことで約3年間まったく進展のなかったマデリン・マリー・オヘア失踪事件がようやく解決する。デビッドは逮捕され、山中に埋められたマデリンたちの骨が発見される。

 デビッドたちが誘拐でマデリンたちから得た金は、コインロッカーに保管していたところを盗難にあい、いまだ発見されていない。

 マデリンの長男ビリーは宗教家として活動し、学校で聖書を朗読するように求める活動を行っている。

感想

今では普通のことなのに

 白人専用レストランも学校での聖書朗読も今ではやってはいけないことで、現在では普通のことなのに、当時はものすごく反発があったようです。

 

 聖書がキリスト教を信仰するアメリカ人の道徳の基盤になっているらしいのでわからなくもない反発ですが、日本人の僕にはちょっとわかりづらい部分もありました。わかりづらいというか、なぜここまで大きく反発されたのかがよくわかりません。大統領まで出てきて事態の鎮静化をはかるなんて相当大ごとですよね。

 

 当時はキリスト教徒以外の人が少なかったんでしょうね。(とはいえ60年代なら他宗教の人もかなりの数いそうだけどなぁ) 違憲判決はアメリカの移民国家になった大きな足掛かりかもしれません。

 

 聖書の朗読くらい無くたっていいじゃない、と僕は思うんですが文化の違いというのは大きいですね。

 

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マデリンの炎上商法

 マデリンという日本ではまったく無名の人物なんですが、今でいうところの、いわゆる炎上商法で金持ちになった活動家のようです。

 

 宗教論争を起こして正論を言い放ち炎上させて、寄付金をガッポリ貰ったり、キリスト教の啓蒙家と組んで聖書を破くパフォーマンスをしてチケット代で儲けたりなど、某炎上系Youtuberや炎上系ブロガーを想起させます。

 

 きっと彼女が現代に生きていたならものすごいフォロワー数を持つYoutuberやブロガーになっていたことでしょう。見習いたい。

 

無神論者もオーマイガーって言うのか

 Oh, my Godって「なんてこった」みたいな意味ですけど、直訳したら「おぉ、私の神よ」ってことですよね。このワード、無神論者も使うんだなぁと感心してしまいました。

 マデリンは言わないんですけど息子のガースが1回だけ言うんですよね。姪が殺されて素が出てしまったんでしょうか。

 

 それとも、普通に使うのかな? なんとなくオーマイガーって言ってる人はクリスチャンというイメージがあるんですが、実際はどうなんでしょう。

 

まとめ

 全体的に山も谷もない映画ですが飽きることなく最後まで見ることが出来ました。マデリンという女性のキャラクターが面白かったからかもしれません。

 

 賛否両論有る彼女の人生ですが、彼女の部下のロイが言った「テキサスで育った黒人のゲイが両親から家を追い出されたときに、彼女だけが救ってくれた」この一言だけで僕はマデリンという女性が大好きになりました。

 

 ではまた。