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【映画レビュー】ザ・ディスカバリー ネタバレ・感想【Netflix】

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 Netflixでザ・ディスカバリー/The Discoveryを鑑賞しました。アメリカでは劇場公開されたようですが、日本ではNetflix限定配信ということになっています。

 

 

 以下ネタバレ有りの感想。

あらすじ

  2年前、ハーバー博士は死後の世界の存在を証明した。そのため現在では自殺者の数が400万人にまで膨れ上がっていた。現在博士は身を隠している。

 ハーバー博士の息子のウィルはフェリーでアイラという女性と出会う。息子を水難事故で亡くした過去を持つアイラは死後の世界に肯定的である。対してウィルも母親を自殺で亡くした過去を持つが、父の提唱する死後の世界には不確実な点が多すぎるため疑問を抱いている。

 港に着いて2人は別れる。ウィルは弟トビーの運転でハーバー博士の邸宅へと向かう。ハーバー博士は身を隠すために、人里離れた場所にある閉鎖された若者の更生施設を買い取り、自宅兼研究施設として使用していた。また、自殺に失敗した人たちを雇い施設で働かせていた。

 ウィルとトビーが研究部屋に入ると、古株の労働者であるクーパーとレーシーを助手に、ハーバー博士が自らを被験者として臨死体験をする実験を行っている最中だった。

 ウィルが浜辺に向かうと、重りを持って入水自殺を試みるアイラを発見する。ウィルはなんとかアイラを助け、彼女を施設に住まわせることにする。

 その夜、ハーバー博士はミーティングを開く。死後の世界を記録できる装置を開発したが、実験のために死体が必要であることを話す。

 ウィル、アイラ、トビーは死体安置所に侵入し、パット・フィリップスという男の死体を手に入れる。

 一同はフィリップスの死体を使って実験をするが失敗に終わる。しかし、実験後1人で研究室に入ったウィルは「死後の世界だと思われる映像」が画面に映るのを見つける。それは、パットが父の見舞いのために病院を訪れるが、彼の妹と思われる女性と口論する、という内容であった。

 ウィルは映像に出てきた病院を突き止め、訪問する。しかし病院は10年前に改装されており、映像に出てきた場所はもうないこと、フィリップスという名前の患者は過去に23人いたことを知る。

 ハーバー博士はミーティングで実験の失敗を他の者に言いふらしたとして、レーシーを施設から追放する。

 ウィルはアイラに映像を見せ、死後の世界ではなく過去の記憶の映像なのではないかという説をアイラに話す。アイラはフィリップスのタトゥーの模様が違っていることを指摘する。
 2人は病院に忍び込み、フィリップスの父親のカルテを入手する。

 ウィルとアイラはカルテに載っていた住所を訪ねる。フィリップスの妹と会い、フィリップスは父の見舞いには来ていないこと、タトゥーの模様が映像と違うことを確認する。

 邸宅に戻るとハーバー博士が死後の世界の映像を得るため、またも自らを被験者として実験していた。ウィルは一同に装置で何かが記録できるということを伝え実験を促す。画面にハーバー博士が母親の自殺を止めるシーンが流れる。

 ハーバー博士、ウィル、トビーは議論し、博士は「死後の意識は並行世界に飛ぶ」という確信を抱く。そして実験装置を破壊することに決める。
 施設で働く人たちにそのことを伝えるためにミーティングを開く。ミーティング中にアイラが追放されたはずのレーシーに銃で撃たれて死亡する。

  アイラの死を受け入れられないウィルは、並行世界に飛ぶために装置を起動する。

 ウィルはフェリーに乗っていた。過去と同様アイラに出会うが、アイラはここは記憶の世界であるとウィルに告げる。ウィルはアイラを救うために何度も死に、そのたびに何度も並行世界のフェリーに戻ってきていたのだった。アイラはウィルに「救う方法は他にもある」と告げる。

 気が付くとウィルは浜辺を歩いていた。浅瀬で1人で遊ぶ幼い男の子を見つける。ウィルは男の子が溺れないように海に入って彼を助ける。そこにアイラが走り寄ってきて男の子を引き取り、帰っていく。

 ウィルはしばらく浜辺を歩き、振り返る。

 感想

星新一の世界 設定の面白さ

 博士が死後の世界の存在を証明って、これは完全に星新一の世界じゃないですか! 博士が突拍子もないものを発明して皮肉をばらまく感じ。しかもそれで400万人も死んじゃうなんて設定が面白すぎます。

 更にこの博士は死後の世界が見れる装置なんてものまで作ってしまいます。よくよく考えると「ドラえもんかよ」とツッコミたくなるレベルのしょうもない発想の装置なんですが、なんの疑問もなく受け入れられてしまうのがこの映画のすごいところですね。しかもちゃんと過去の世界を録画できてしまうのがすごいですね。天才です。


 設定が面白いだけに物語をどうやって締めるのかに期待がかかります。

 

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実はループものだった

 初期設定の面白さに加え物語後半にはループ系の設定をブッコんできます。死後の世界が未来にあるかと思いきや、実は過去のパラレルワールドにあるという設定。つまり死んだら全員タイムリープ。全員というのが面白いですね。普通は特殊な能力がある人だけがタイムリープできるんですが、この映画は死んだら(おそらく)強制的に過去に戻されます。

 これはある意味では残酷ですね。その昔、仏陀が唱えた輪廻の思想に近いかもしれません。

 まぁありきたりといえばありきたりですが、ループものは大好きなので全然オッケーです。装置で過去に飛ぶ感じはシュタインズゲートっぽいですね。

伏線が弱い

 でもちょっと伏線が弱い気がします。弱いからこその驚きもあるんですが、バレるバレないのギリギリのラインを攻めてほしかったです。

 しかし気づかなかったということは、これはうまい伏線だったのかもしれません。

アイラを救おうとする理由が謎

 主人公がアイラに惚れて助けようとするのはわかるんですが、他の並行世界でアイラを助ける理由がまったく無いような気がします。

 最初は船を降りずに、アイラの死を新聞で知ったと語られています。動機がものすごく弱いです。400万人が自殺しているのに、船でたまたま会った人が死んだからといってショックを受けるとは思えません。

 一目惚れなんでしょうか。

死後の世界が証明されたら自殺者は増えるのか

 本当に死後の世界があるとしたら自殺者は増えるんでしょうか。今自殺しようとしている人は自殺するんでしょうか。しかし、死後の世界があるということは死んでもどうせまた辛いことがあるってことじゃないんでしょうか。死後の世界で自殺したくなっちゃったりしないんでしょうか。(死後の世界で自殺できるかどうかは別として) 

 考えれば考えるほど哲学的になっていきます。ただ、主人公の言葉を借りると「なぜ場所が違えば変わると思うのか」 この言葉に尽きますね。つまり今自分のいる場所でどうにか頑張っていくしかないってことです。

 

まとめ

 後半いきなりループものになって正直びっくりしてしまう映画でした。ゆったりめのヒューマンドラマかと思いきや急にエンターテインメントって感じですね。


 前半は伊坂幸太郎の終末のフールみたいな(設定は違うけど)、諦念漂う感じで、後半はシュタインズゲートです。
 面白い映画でした。

 ではまた。